健康日誌

2018.02.28

花粉症のこと

花粉の季節がやってきました。当院に通院中の方でも、早い方はもう症状が出始めているようです。

花粉症の治療は鍼灸でも可能です。

治療は2段階に分かれます。

まずは一番つらい症状をとること。そのあと、あるいは並行して体質を改善し、花粉に負けない身体を作ります。

症状をとるのは通常の風邪の治療とほとんど同じです。(鍼灸は風邪の治療も意外に得意です)

 

一段階目は、まず問診で鼻・のど・目などどのような症状が一番強いのか、何年前から症状が出始めたのか、今年はいつくらいから始まったのか、花粉以外のアレルギーはあるか・・・などをうかがいます。

うかがった症状から、熱が強いタイプか、冷えからきているタイプか、どちらも混ざっているのかなどを判断し、さらに脈や舌の状態をチェックしたり、反応が出ているツボなどを探ります。

症状自体は(個人差がありますが)一回の治療でも改善を感じる方も多くおられます。

 

二段階目、体質の改善。

体質を改善しないと症状がすぐに戻ってくる場合もあります。

体質と身体の疲れの状態に合わせて通常の鍼治療を行います。

 

生活習慣の見直しも必要かもしれません。

誰にでも共通して大事なことですが、過労しないこと、規則正しい生活をすること。

規則正しい生活とは、朝7時までには起きて夜は11時までには寝ること。

朝ごはん・昼ごはんはしっかり食べて、夜ごはんは少なめにすること。

ストレスをためないことも大切です。ストレスをためると、免疫機能が低下します。

東洋医学の視点でみても、ストレスをためる=気の流れが滞る ということですので、身体の表面(皮膚や鼻・気管など)に流れる気が少なくなって免疫が低下するのです。

あとは体質により、熱っぽい症状が出る方は熱に偏らない食生活、冷えがメインの方は冷えない食生活と衣服の調整をすることです。

熱っぽいタイプの症状は、目や皮膚などの痒み・鼻水が黄色く詰まりやすい・頭がボーっとする・イライラするなどが多くみられます。

冷えやすいタイプの症状は、鼻水がサラサラ・鼻水の量が多い・寒気がする・頭が重いなどが多くみられます。

どちらの症状も混ざっている方は、熱と冷えが混ざったタイプです。

いずれの場合も少し気合を入れて体質を改善することが大事です。

 

市販の漢方薬で花粉症に効くと謳っているものは、風邪の薬がほとんどです。タイプが合えば効果がありますが、タイプが合わないと逆効果になることもあり、身体を弱らせることもあるので注意が必要です。