みかんと漢方薬の関係
先日、友人にみかんをいただきました。
すぐにむいて食べ始めると友人が「この時期のみかんのにおいがする!」
言われて初めて冬のみかんと今のみかんとにおい(かおり?)が違うことに気づきました。
みかんの香りにはリラックス作用があるそうです。なんだかほっとするのは気のせいではなかったようです。
みかんには、ご存知のようにビタミンCが多く含まれます。
ビタミンCは一日分をまとめて摂るのではなく、2~3時間おきに摂った方が体のため、お肌のためによいようです。
そのため、3度の食事で摂るほうがよいのですが、お弁当などでビタミンCが不足する時にはみかんがとても役に立ちます。
東洋医学的には、みかんにはのどの渇きを解消し、肺の粘膜を潤す作用があります。反対にその潤す作用のため、痰の多い方は食べてはいけません。
みかんの皮を干したものが「陳皮(ちんぴ)」という漢方薬です。
胃腸の機能を助け、気の巡りを良くする、体を温めるなどいろいろな薬効があります。
みかんの皮を干してお風呂に入れるという方もおられますが、市販のみかんを利用する場合は無農薬のものを使いましょう。
みかんの白いスジは 「桔絡(きつらく)」 という漢方薬です。
胃腸の機能をよくして、体の中の余分な水分を排泄させます。
この白いスジを丁寧にとって食べる方がおられますが、「痰がたまりやすい」というみかんの欠点をカバーするには、スジは取り除かずにそのまま食べる方がよさそうです。
このようにミカンはあらゆる部分が漢方薬として使われています。食べ過ぎは禁物ですが、上手に利用したいと思います。